「親に本音を言いたいのに言えない…」
そんなもどかしさを抱えている人は少なくありません。
私自身も、子どものころから「これを言ったら怒られるかも」「嫌われるかも」と考えて、本音を飲み込んできました。
大人になってもそのクセは残り、親だけじゃなく他の人間関係でも影響していたんです。
この記事では、親に本音を言えない理由や背景、よく言われる対処法、そして「必ずしも言えるようになることだけがゴールではない」という大切な考え方についてまとめました。
なぜ親に本音を言えないのか?
親に本音を言えなくなる背景には、いくつかの共通した理由があります。
- 幼少期の家庭環境
→ 親が過干渉だった、意見を受け入れてもらえなかった、否定されることが多かった - 「言っても無駄」「怒られる」と学習してしまった
- 親の感情を優先するクセがついてしまった
こうした経験から、「自分の気持ちを言うと危ない」と無意識に思い込んでしまうんです。
私は、母親の過干渉や絶対的な親の信念に反抗できなくて、自分の本音をなかなか言えない状態がありました。
言わないと、何考えているのかわからないと言われ、勇気を出して話して助けてほしいと伝えたら、困ったときだけ頼るなと言われ。。。
こんな状態じゃ、なにが正解なのかわからないですよね。
だから、私は『言って更に傷つくなら言わない』と決め込んだのです。
親に本音を言えないとどうなる?
本音を言えない状況が続くと、次のような影響が出てきます。
- 自己肯定感が下がる
- 親以外の人間関係でも“言えないクセ”が出てしまう
- 心の中にモヤモヤが溜まって苦しくなる
これは私自身も痛感しました。友達の前でさえ「嫌われたくない」と思って、気持ちを飲み込んでしまう。相手にとっては何でもない会話なのに、自分は帰ってからひとりで疲れ果ててしまう。
ほんと、これも辛かったです。
どの場面にいても自分は自分を出してはいけない気持ちになってしまうし、聞き役に徹しようとすると、ただのはけ口相手?と感じてしまうこともあったり。。。自分は価値がないとか極端な思考にも陥りやすい状態でした。
よく言われる対処法
「親に本音を言えるようになる方法」として紹介されているものもあります。
- 自分の感情をノートに書き出して整理する
- 伝えたいことを具体的にまとめる
- タイミングを選んで話す
- 軽い話題から小さな本音を伝える
これは確かに有効です。実際に「ちょっとしたお願い」を言えたとき、「あ、ちゃんと伝えられたんだ」と安心できることもあります。
私は、自分の感情をノートに書きだして整理する作業をしたときは、なんて黒い感情ばかりなんだろう。。これは見られてはマズイと即座に思い隠しました(;^ω^)
でも、自分はこんな気持ちを抱えていたのか。。と文字にしてみるとよくわかるものです。
その中で、これは自分の問題?それとも自分ではなんともできない他者の問題?と区別もできるようになってきます。
自分の気持ちを言語化することで、具体的にどうしたいかも見えてくるし、思考の整理として使う手段としては、私は有効だと感じました。
タイミングを選んで話すことですが、これは空気を読み過ぎて疲れる行動の一つだと思うので、癖がつかない方がいいかなと思います。
これは初期?に試すのはいいかもしれませんが、結果的に顔色を伺っているのと同じだと思うんです。顔色うんぬん以前に、やってはいけないタイミング(寝てるのをたたき起こすとか)以外は、こちらの言いたいと思える時に言いたいですもんね。だから私はあまりおすすめしないかな。。。
対相手のアクションとしての軽い話題からの小さな本音は実践的で小さな成功体験が積まれるのでやってみてほしいです。
ほんとにちょっとしたことですよ?なんてことない会話でやってみてほしいです。
『AとBでどちらがいい?あなたはAがいいと思う』に対しての『Bがいいかな~』とかね。
食べ物でどちらが好き?とは、正直それくらいは自分で言えるわよって思える内容がいいと思います。
思考や行動面に関してはハードルが高く感じると思います。今まで親の考えに沿っていたんですから、無意識的に親の感情を優先した答えを出してしまうと思うんです。(私の経験上です)
それでも本音を言えないときは?
「やってみたけど、やっぱり本音を言えない」という人もいるでしょう。
そんなとき大切なのは、「親にどう思われるか」ではなく「自分がどう感じているか」に目を向けることです。
- 本音を言うことがゴールじゃない
- 自分の気持ちを自分で理解してあげることが第一歩
- 「言う・言わない」を決めるのは自分の自由
これは、アダルトチルドレン改善マニュアルにも書かれている「境界線を引く」という考え方にもつながります。親の問題と自分の問題を分けること。それだけでも違います。
境界線を引けていないと、自分の気持ちにちゃんと向き合えていなくて、親の希望に沿うような答えしか出せないという行動を取ってしまいます。
自分と親が別物だということを踏まえて『境界線を引く』んです。
だから、自分と親を切り離して自分に目を向けてほしいです。
『親に私のことを知ってほしい・みてほしい』
この気持ちがあることはおかしなことでもないし、感じてはいけない気持ちではありません。
私もすごく言いたかったし、自分のことを見てほしかった。
けど、親ありきの自分の感情ってもろいものだと思いませんか?
自分の上に成り立っているものではない感覚というか。。。またブレて本音すらわからなくなるのループになってしまうのではないかと思うのです。
だから、親に見てほしい感情の前にまずは自分で自分の気持ちをよくみつめて、それから立ちはだかる大きな親という壁!(大げさ)に言う?言わない?を再度考えてみてください。
親に本音を言うかどうかを決めるのは自分
大切なのは、「必ず本音を言わなきゃいけない」と思い込まないことです。
- 言ってもいいし、言わなくてもいい
- 選ぶのは自分
- どちらを選んでも「自分の気持ちを理解する」ことが大事
私自身も、親に本音を言わなくても「これは私の気持ちなんだ」と自分で認められるだけで大丈夫だという思考に変わっていきました。
自分の気持ちに向き合えるようになって、これは自分が親に話してどう感じるかを想像してみるといいです。
話すことで自分の気持ちは良くなるのか?それとも傷つくのか・・・
何年も一緒にいると、親の思考パターンや行動パターンもわかってきますよね。
話すことで自分が不快な思いをすることが多かったのなら言わなくていいし、言えなくていい。
親も他人なんです。絶対的存在ではないです。ただの一人の人間だから完璧じゃないです。
私は全く言わないという殻から、言っても言わなくてもどちらでのいいかと思えることだけ話したりするようになりました。自分に都合よく解釈し始めたら、全部が全部言えなくても気にならなくなっていきました。
たとえ言うつもりはなかったけど本音の部分も言っちゃったな~ってなったときもあったのですが、もう自分自身の気持ちは自分がわかってるからいいや!の領域になっていたのもあって、相手から何を言われても、それはあくまでもあなたのお気持ちよね?ともう一人の自分が守ってくれてるような感覚だったんですよね。あら不思議。
話したいのも親への期待度もあるからだと私は思うのですが、先ほども書いたように親も一人の人間なんです。だから自分が思っていた反応と違ったり、なんでそんなに否定するんだろう。。ということは全然あることだと思います。むしろあって当たり前のことです。
またそのことで悩んで自分を責めてしまうようだと本末転倒になってしまうので、
自分のことは自分でコントロールできるのだから、言うも言わないも自由です。
自分がどう思っているのか?どう感じるのか?と自問自答を繰り返していくことで、自分の気持ちや本音を理解するのが大切なのでは?と気付ける日がきっときますよ。
まとめ
親に本音を言えない理由は、幼少期の経験や親との関係性に深く影響されています。
でも大切なのは「親に言えるようになること」より、「自分の気持ちを理解して大切にすること」。
親に本音を伝えるかどうかを決めるのは自分です。
無理をせず、小さな一歩から「自分の気持ちに気づいてあげる」ことを始めてみましょう。
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