「人間関係に疲れる…」
そう感じている人は多いと思います。
職場で気をつかいすぎたり、友人の期待に応えようと無理をしてしまったり。
相手と過ごす時間は楽しいはずなのに、終わった後どっと疲れてしまうことはありませんか?
実は、これは単なる気のせいではなく、思考や行動のクセが大きく関係しています。
この記事では、人間関係で疲れやすい人の特徴や原因を整理しつつ、ラクになるためのヒントを紹介していきます。
人間関係で疲れやすい人の特徴
周囲の顔色を伺ってしまう
「嫌われたくない」「怒らせたくない」という思いから、常に相手の顔色をチェックしてしまう。
結果、自分の気持ちを置き去りにして、相手に合わせ続けてしまいます。
相手を優先しがちで「NO」が言えない
頼まれごとを断れない人は、気づけば自分のキャパを超えてしまいます。
相手からは「助かる人」と思われても、自分は消耗する一方です。
常に緊張していて気を抜けない
人と一緒にいるときに「リラックスできない」という人も多いです。
気を使いすぎて、帰宅後にぐったりしてしまうこともしばしば。
私は、特に職場でこの部分が強く出ます。
誰がやっても問題ない業務など、なぜか多くやってしまっているなと後々気付くことが多いです。
自分のキャパを考慮したうえで、受ける受けないを判断できるならいいけど、
断って嫌な顔されたり、過去に集団いじめに遭った記憶が影響して、更に嫌がらせをされたら嫌だなという気持ちもあって、断れずに受け入れてしまうパターンを繰り返していました。
もうあんな思いしたくないから、これは自分が我慢してもっと頑張ればいいと、間違った方向に頑張ることをしてしまいました。
なぜ人間関係が疲れにつながるのか
AC的な生きづらさの背景
アダルトチルドレン(AC)の人は、「不信感」をベースにしたコミュニケーションをしていることがあります。
相手を信じるより、相手の反応を予測して先回りする 期待に応えられなかったらどうしよう、と常に不安になる 「自分が悪い」「自分のせい」と思い込みやすい
こうした思考は、相手との関わりを安全に保つための工夫だったのですが、大人になっても無意識に続けてしまい、人間関係での疲れにつながります。
「相手の感情=自分の責任」と思ってしまう
例えば、相手が不機嫌そうにしていると「自分のせいかもしれない」と考えてしまう。
本来は相手の問題であるはずなのに、自分が原因と抱え込み、解決しようとしてしまう。
その結果、必要以上に疲れてしまうのです。
疲れをためやすい思考のクセ
断れない
「嫌われるくらいなら、自分がやった方がマシ」と思って断れない。
でもそれが続くと、相手にとっては「何でも引き受けてくれる人」になってしまいます。
完全に相手にとって『いい人』=『都合のいい人』になってしまいます。
それに、自分が苦しいとか、大変で助けてほしいというサインも出しづらくなってしまい、自分で自分の首を絞めてしまいます。
相手に嫌われないように過剰に振る舞う
人間関係を壊したくない一心で、自分の気持ちを隠してしまう。
結果、「いい人」には見られても、自分の本音はどんどん置き去りにされていきます。
かえって、なんだかその振る舞い方嫌だな。。。と思われて距離を置かれることもあったりします。
これは、自分が逆に立場になったときにどう思うか想像してみるとわかりやすいと思います。
もし、相手から過剰に気を遣っている雰囲気を感じ取ってしまうと「それはやりすぎ・・・」と引いてしまう部分があると思うんです。
お互いにちょっと気を遣いあう感じになってしまい、双方が疲れてしまいますよね。
自分より相手を優先する「他人軸」思考
自分の価値基準よりも相手の期待や反応を優先してしまう。
「自分はどうしたいか」を置き去りにすると、常にエネルギー不足になり、疲れは積み重なります。
断らなかったり、空気をよんで周りにどう反応したらベストかを優先した結果、
自分がどうしたいのかわからなくなってしまうんですよね。
私はしばらく、『あれ?なんのためにこうしてるんだっけ?』と答えがわからずにいた時期がありました。
自分にとっては、その方法がいいと思ってやっていたから善悪もないんです。
当たり前だったから麻痺してしまっていたんだと思います。
この他人軸って、聖人のような思考だと思ってた時もあって、自分は人のために生きてるんだと思うくらい勘違いしていました。
人のために動いてるのに、自分はなぜか満たされない。いつも疲弊している。この苦労をすることが美徳なのかな。。と無理矢理プラスに考えようとしたけど、やっぱり自分の中に落としこめられない葛藤がありました。
自分より相手のことを考えて動くって、捉え方によって全然違ってしまう怖い言葉だと思います。
私は母親がこの精神が強く、自分のために動くことだったり、自分を休ませるようなことは禁止というぐらいストイックな人です。
だからその教えや姿をみて、私も自分より他人を優先させなければ生きている価値がないと思い込んでいました。
その環境下だと、自分を優先するなんてご法度だと思えてしまうのは仕方がないことだったと思います。
人間関係で疲れないためのヒント
境界線を意識する
「どこまでが自分の問題で、どこからが相手の問題か」を区別することが大切です。
相手がイライラしているのは相手の問題。自分の責任ではありません。
この線引きができるだけで、心の負担は大きく減ります。
これってなかなか初めのうちは難しく感じるかもしれません。
自分にとっては空気を読むことが自分のいいところ!だなんて思っている節もあるので。。。
え?なんか不機嫌そうだな。。。ひょっとしたら私のせいかもしれないから当たり障りなくいかないと!と考えるのではなく、
え?なんか不機嫌そうだな。。。なんかあったのかな?でも私は何も接点ないし深読みしないでおこう。
でいいんですよ。(これは心の中での独り言としての例です)
なので、空気を読むことと境界線を引くことは紙一重だと思うんです。
まず何か察してしまうのは、私も現在進行形であります。
でも、なにも自分は心当たりもないのであれば、ただの気にしすぎなことが過去にも何度もあったし(言われたし)、他人の感情はあくまでその人の感情なんです。自分が深読みしたことが正解じゃないんです。
実際に職場で、いかにも私不機嫌ですオーラを出す人がいるんですが、
私自身が感じるだけでなく、他の人からも「あの人また不機嫌オーラだしているよね」って聞かされると、気をつけなきゃ。。。と過去には自分のせいでもないのに気を遣って接して、八つ当たりされて傷つくことがありました。(冷静に考えると稚拙だよな。。って思ってます)
でも、同僚や上司に超が付くほどの自分軸の人と、冷静にそれは仕事上関係のない個人的なあなたの気持ちですよね?と割り切る人がいて、相談をしたときに、二人とも「あえて自分から近づく」ことをしていると言われて、そんな自分から火の中に飛び込むなんて。。。と怖がっていたら、
・仕事上で伝えなきゃいけないことを伝えるのは間違っていない
・無視したり、伝える必要があることを伝えないことは業務を妨げている
・個人的な感情に対してこちらが気を遣う必要は一切ない。
と当たり前なことを言われて、なにも言い返せませんでした。
私は不機嫌だったり怒っているような表情をみるのは自分が責められている気分になるのが嫌だったので、頭ではわかっていてもなかなか行動に移すのを躊躇していました。
でも段々その当たり前の意見を反芻するようになって、なんでこっちがこんなに空気読まないといけない?仕事しに来てるんでしょ?って逆に頭にくるようになって、今では不機嫌だろうがなんだろうがスルーしてずかずか行くようになりました(笑)
一歩目がかなり怖かったんですけどね。。。取り越し苦労なことがほとんどなんですよ。
その相手にわざわざ何かあったんですか?と聞かなくても、自分が自然体で接したらなんてことなく受け答えしてくれることがほとんどでした。自分が自然体なのも大事なポイントだと思います。なんか気を遣ってますオーラが出てるとそれに対してイラっとされたりしちゃいますから。
実際にほんとに不機嫌で嫌な態度をとってきたときは、
『自分が要件があってしたことなんだから、相手に攻撃をしに行ったんじゃない。自分が悪いだなんて思う要素は一つもない』と心の中でつぶやいています。
すごく精神修行させてもらってます。私(笑)
そんなふうに言えるのも、今は自分は自分、他人は他人。と本当の意味で自分の中で境界線が作れるようになってきたからだと思います。
自分の感情を素直に認める
「本当は嫌だった」「今日は疲れている」など、まずは自分自身に正直になること。
感情を無視しないことで、自分の本音を尊重できるようになります。
誰かに直接言えなくても、最初は声にだしてみると認めやすくなります。
頭の中ではいろんな感情があって、でも自分の素直な気持ちは後回しにしちゃうから、先に声に出して「さっきのあれ嫌だったな。。」と言うと、言霊になってその気持ちに思考が向きやすくなるのを私は実感しています。
そんな、嫌だとか疲れているとか言葉に出したら、マイナスを引き寄せそう。。とか思ってたこともあったんですが、いつも自分自身が強くてクリーンでいられるなんて不可能だと思うんです。
どんな自分も受け入れてこそだよね、いつもプラス思考でいよう!なんて自分に課すようなことはしないで、そのときの自分を認めて受け入れてください。
信頼できる相手を選ぶ
全員に合わせようとするのではなく、安心できる人とだけ深く関わることも選択肢です。
人間関係は「広さ」ではなく「深さ」で築くことができます。
自分を犠牲にしない関わり方を見つける
「相手を大事にする=自分を犠牲にする」ではありません。
お互いを尊重できる関わり方を少しずつ練習していきましょう。
自分の本音を言っても大丈夫な相手ってすごく迷いますよね。
私は、自分が普段の何気ない会話をしてるときの自分のリラックス度が高い相手になら話せそうだなと思って、急に核心をつくようなことは話さず、探り探りでしたが自分の本音も出すようにしてみました。
相手の反応も怖い気持ちもありましたし。。。でも合わせ鏡ってよく言うじゃないですか?
自分が話しづらいことを話したとき、相手もちゃんと聞いてくれてるんですよ。
空気をよんでしまいがちなら、この人になら話せそうってアンテナを張るほうに向けてみるっていうふうに都合よく応用しちゃえばいいのでは?と捉えるようになっていきました。
どこまで誰に話すのかも自分の自由ですから。
まとめ
人間関係で疲れるのは「自分が弱いから」ではありません。
背景には、不信感や他人軸思考などのクセがあり、それが無意識に働いているのです。
大切なのは「相手は相手、自分は自分」と境界線を引くこと。
そして、自分の気持ちを大切にすることから始まります。
少しずつ練習を重ねていけば、人間関係は必ずラクになっていきます。
「人といると疲れる」と思っていた時間が、「安心して過ごせる」時間に変わっていきますよ。